ハレときどき微少女

おはようコスモポリタン

Regen Radikaler 《Oscillatus 零 EP1;2》 をプレイしてみた

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今回プレイした作品がこちら、同人サークルRegen Radikaler の処女作、

 

Oscillatus 零 EP1;2

である。

 

全4部作のうちの1章2章ということで、起承転結で言えば、転に差し掛かる一歩手前までが描かれている。

 

既に公式サイトが存在するので、気になる方はまずはそちらをチェックしてみることをオススメする。(体験版が無料でプレイできるらしい!!!

 

リンクはこちら↓↓↓

t.co

 

さて、キャッチコピーにもある通り、本作は、SFミステリ、異能バトル、百合サスペンスという3つのジャンルを盛り込んだ、「新」本格シネマADVである。

 

そもそも、百合サスペンスというジャンル自体が既に新しい気がしなくもないが、それはともかく、「新」というからには、どのあたりが、どう新しいのか非常に気になるところである。

 

以下、プレイした感想をつらつら書き綴っていくが、一部ネタバレとなる箇所もあるので、プレイ前の方は自己責任でお願いします。

(サークル代表者の方には掲載許可を頂いています)

 

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この物語は、記憶を失った少女「わたし」を主人公として展開する。

 

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まず、この設定が斬新だ。

 

通常のノベルゲームは、主人公には立ち絵が存在せず、一人称、即ち「わたし」の視点を基調として展開する。

 

しかし、

 

本作には主人公にきちんと立ち絵が存在しており、不適にもその主人公を「わたし」と命名している。

 

これは、従来のノベルゲームにおける一人称視点としての「主人公」の限界に挑戦した、極めて画期的な試みであると言えるだろう。

 

もちろん、セオリー通りの一人称視点にもプレイヤーの感情移入を促すというメリットが存在するが、そのメリットを捨ててなお、この試みには大きな意味があると筆者は考える。

 

実際、主人公に立ち絵を与えることによって、演出の幅が大きく広がっているように感じられた。

 

魅せどころを作るという意味でも、キャラを立たせるという意味でもその

メリットは大きく、

 

プラスマイナスゼロどころか、大きくプラスである。

(このへんは原作リスペクトですw プレイすればわかるかと)

 

 

さて、肝心の内容であるが、

ノベルゲームたるもの、やはり何よりも重要なのはスクリプトである。

文体や表現のリズムから執筆者の頭の中を覗き見るような感覚は、どこか快感に近いものがある。それはともかく、本作の最大の特徴といって差し支えないのが、その独創的な表現である。

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・・・うん。

 

がっつり中二だ。

 

冒頭から、もはや漢字読ませる気ないだろ!!

と疑ってしまいたくなるようなむちゃくちゃな(でもなぜか違和感のない)ルビの嵐・・・

 

そういうのにアレルギーがある人は、プレイ数分でグロッキーになってしまったかもしれない。

 

しかし、ここまでいくともはや芸術である。言葉選びの妙技にただただ感服する。

 

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ただ、本編の流れ自体は比較的わかりやすいので、完全にプレイヤーがおいてけぼりになってしまうことはないはずである。(決して内容が軽薄であるということでは無い。むしろ重厚なミステリである)

 

さて、本作の特徴として筆者が気になった点がもうひとつある。

 

それは、

 

「え、なんやこのノベゲ、めちゃくちゃ動くやん!!!」

 

ということである。

 

一般的なノベルゲームでは、表情差分や服装差分、軽いエフェクトこそあれ、そこまで大がかりな演出は無い。

 

が、本作はとにかく

 

めちゃくちゃ動く

 

のである。

 

表情、背景、キャラクター、小物が、まるでアニメのように動く動く。

これだけ多くの差分を処理するのに要した労苦は計り知れない。

作者の演出への熱いこだわりが随所で感じられた。

 

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見てくださいよこのバトルシーンの臨場感!!!

 

これ、ノベルゲームなんだぜ・・・?

 

「異能バトル」という「動」に属するテーマを「ノベルゲーム」という「静」の空間で表現することは難しい・・・

 

ならば、そのフィールド自体を「動」に転換してやろう!!という挑戦的な試みである。

 

なるほど、さすが新本格シネマADVを自称するだけあって、プレイヤーを飽きさせないための工夫には余念が無い。

 

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こちらは、自らの血液を炎に変えられる発火能力者(パイロキネシス)のカタギリと、公安七課係長、滝代の戦闘シーンである。

 

「警棒」と称されているのは、滝代が自らの能力で創り出したお手製の武器なのだが、まず、その差分がちゃんと存在する点は称賛に値するだろう。(意外とこういうところで手を抜いてしまう人は多い)

 

しかも、注意して見てみると、警棒とキャラクターが重なっている部分が、きちんと透過されているのである!!

 

細かいところまで妥協しないクリエイター魂が見られたワンシーンであった。

 

 

拘りを感じた部分は他にも存在する。

例えばこちら。

f:id:zlod:20170902004618p:plain本作のメインヒロイン(?)である伊吹紗雲(いぶきさくも)と、「わたし」の会話シーンである。

 

一見何の変哲も無いシーンに見えるが、筆者が注目したのは、そう

 

キャラクターのである。

 

めちゃくちゃ丁寧に描かれている。

 

本作の立ち絵全体に共通して言えることが2つある。

 

ひとつは今述べた、手の表現が丁寧であるということ。

 

もうひとつは、人体の比率が正確であるということ。

 

前者については、筆者はただただ感心した。絵を描く人なら分かると思うが、

「手」というのは人体の中でも極めて、ひょっとすると1番描くのが難しいパーツである。

有名絵師でさえ、適当にごまかして描いていることが多々ある部分である。

それを、きちんと描いていること、それは、製作者の並々ならぬ拘りが為せる業、努力の賜と言う他無い。

 

後者は、ノベルゲームの「立ち絵」を製作するにあたって不可欠な要素である。立ち絵の比率の統一感が保たれているおかげで、画面がとても見やすいものになっているように感じた。

 

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牧ノ原保波ヤンデレを爆発させているシーンなのだが、

話の内容に合わせて後ろの表情が動くのである。

ほんとうに、芸が細かい。

 

さて、まだ本作には大事な要素が残っている。そう、百合である。百合サスペンスである。

 

ブログ読者の中には、純粋に百合ゲーがやりたくて本作の購入を検討しているという人もいるかもしれない。

 

安心してください。

 

このゲーム、

 

めちゃくちゃ百合ですよ!!!

 

百聞は一見にしかず。その一端をごらんあれ

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ええなぁ

 

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ふぁ?!

 

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ふぁ?!?!?!?!?!?!

ほんとうにR15推奨?!?!?!?!?!?!

 

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おっぱい!おっぱい!

 

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おっぱい!!!!おっぱい!!!!

 

しかもなんと、本作には

 

伊吹紗雲のシャワーシーンの一枚絵が存在する!!!

 

いやはやなんとも、作者は「分かってる」なぁ・・・

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純・百合も忘れない心がけ、見事じゃ、新一。

(地味にここのエフェクトも手が込んでる。暗がりにいるから、ちゃんと二人とも明度が落としてある。すごい)

 

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・・・百合沼、深いッッッッ!!!!

 

まぁそんな感じで、百合スキーにも十分楽しめる作品に仕上がっていると言えるだろう。

 

 

ここまで何枚か貼ったキャプチャを見てお気づきかと思うが、本作は背景差分にもかなりの量がある。

 

写真を加工したものと3DCGとが併用されているが、プレイ中特に違和感を感じることもなく、比率、色調ともに人物と背景がよくマッチしていると感じた。非常に仕事が丁寧である。

 

まだ書き残したことはたくさんあるが、容量的に厳しくなってきたのでそろそろ〆に入ろう。

本作について最後に述べておきたいのが、BGMについてである。

これに関しては、実際に聴いてもらうのが手早い。

 

リンク↓↓↓

https://regenradikaler.wixsite.com/oscillatus-zero/gallery

 

いかがだっただろうか?

作曲者の遊び心や拘りを感じる良曲ぞろいであると筆者は感じる。

 

長くなったが、この記事で少しでも本作の魅力を伝えられたのであれば、筆者冥利に尽きる。

新進気鋭の同人サークルRegen Radikalerの今後に期待したい。

全体として、非常に完成度の高いノベルゲームであったと思う。

 

 

・・・ところで、Oscillatusってどういう意味???